デザインに心躍る日々

フリーディアマンションの外観やエントランスに生きたデザインを施す建築デザイナー
「リアルクリエイション」の中島氏が「人の笑顔を生み出すひらめき」をテーマに日々を綴ります。

照明の証明

2011年07月11日

威厳を感じさせるデスクでしょう。

この威厳を感じさせてくれる要素に

形・色など挙げられますが、

特にその要素が強いものに

「照明効果」というものが挙げられます。

照明には主に

・作業に使うための照明

・明るさ感を出すための照明

・誘導するための照明

・意図的に商品などを照らす照明

・etc…

と、用途に応じ、様々な表情や能力を、私たちに見せてくれます。

こんにちは。リアルクリエイションの小島です。

さて、梅雨も明け、めっきりと夏模様になってきました。

今日はライティング(照明)の話でも書こうと思い、

デスクに向かった次第ではありますが・・・

この照明効果というものは非常に説明しづらいもので、

また、光そのものが存在のないもの。

だから、その価値の大切さを理解してもらうのに

大変苦労をするものです。

いわば、空気って大事ですよね?

というような生活に当たり前に存在しているものの

価値を説くことほど、難しいものはないからです。

光と陰と、よく言いますが、

物質を浮かび上がらせるのに必要なものが光です。

その光に何か物質が当たり、影をつくる。

これが根本的な変えようのないルールです。

そうです。誰でも知っていることです。

しかし、見逃してしまいがちなのも実はこの部分・・・

当たり前すぎちゃうんでしょうね。

説明しようにも、その根拠は「勘と経験」のみ。

一応、数値的なものもあるんですが、

間接照明やペンダントなど意匠照明はカウントされない

床面から1メートルの照度計算なんか、

なんの役にも立ちません。


ちなみにこの空間・・・

オフィスの会議室です。

天井面にはテーブルを照らすライトしかありません。

でも明るさ感はありますね。

奥の壁は全体が光源になっています。

これはモニターを見やすくするための光です。

そして、床面から立ち上る柔らかいアッパーライトの光。

これは部屋の明るさ感をとる光。

そして小上がりを光らせる光。

これは段差があることを示す、いわば安全のための光。

意図をしっかりと持った照明しかいれません。

逆に、意味をもたない部分には照明をいれないので、

その部分が暗くなりますね。

そこが良いあんばいに雰囲気が良いというイメージになります。

煌々と明るくする必要は一切ないのです。

打ち合わせはテーブル上だけ明るければ良く、床面が明るくなる必要性は

一切ありません。それこそ電気代の無駄というものでしょう。

ちなみに喫茶店が400ルクス程度

スーパーは1000ルクス以上、まぶしいですね。

オフィスは800ルクス程度と言われています。

しかし上の和風な会議室・・・

床面のみの換算しかしない照度計算では50ルクスくらいしかないかもしれません(笑)

調光を使って光を絞って、雰囲気よい写真にしていますが、

実際はもっと明るさ感のある会議室です。

大事なのはこの明るさ感。照度計算ではとても出ません。


どういった明るさが必要か考えるのに、

下手な数値は邪魔になります。

頭でっかちな考えより、

使い手を思いやる心のほうが大事だと思うのですが・・・

実際今、震災の影響で節電と言われ、コンビニとか照明が暗くなっています。

本来は法律で決められた照度というものがあり、それを守らされてきたのですが、

節電のために暗くすると、その法律で決められた照度は確保できません。

当然です。

しかし実際、そこまで暗いと思いませんね。

慣れてしまったというのもあるでしょうが、実際はそこまで必要なかった・・・

というのが私の見解です。

個人的にはコンビニに夜入ると目が痛い。そう思っていました。

では節電のため照明を減らしても、何故そこまで暗く感じないのか?

それは必要な部分はしっかりと明るいからです。

たとえば、冷蔵ケースに内蔵されている照明などがそれにあたります。

それらの数値は上の照度計算には加算されていません。

冷蔵ケースから出る光も、当然店内に拡がります。

こういう風に、必要な部分が生み出す光をしっかりと加味すれば、

自ずと不必要なものが減っていくのです。

本来であれば、そういう光を全て把握していれば、

明るさ感を損なわずに、今より少ない照明計画ができたはずだと思います。

ただ天井に照明器具を並べるだけでは、本当の明るさ感は得られないのです。

それは、実際目にする面積は、床面より、壁面のほうが

圧倒的に多いからです。これも当然ですね。

人間の視線の先に床はありません。

皆さん壁を見ながら歩きます。

明るさ感を得たければ、壁面を照らす。

これしかありません。

・・・ただし・・・

最近、節電のために少し暗くなったことが、

犯罪の助長に繋がっているというデータが出ました。

私たちの暮らしの一部がこうやって、犯罪の増加などと

結びついている。

そう考えると、

節電も考え、犯罪の助長も防ぐ。

こういった、今までどおりの天井に照明器具を並べる

杓子定規な照明計画ではなく、

本来の目的をきちんと見極めた照明計画が

もっと街に必要になってくるというものでしょう。

それには、照明の証明は、変な数値にたよるのではなく、

勘と経験といった、身に付ければ間違いようのないもの。

感覚。これに委ねるしかない。

そして、数値より、感覚をもっと信用する世の中になって欲しいものです。

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