デザインに心躍る日々

フリーディアマンションの外観やエントランスに生きたデザインを施す建築デザイナー
「リアルクリエイション」の中島氏が「人の笑顔を生み出すひらめき」をテーマに日々を綴ります。

システム

2011年06月27日

プーさんは森を散歩していてオークの大木のところにやってくる。

すると、木のてっぺんから

ブンブンという派手な音がした。

プーさんは木の根元に座り、両方の前足でほおづえをついて、考え始めた。

プーさんはまず、こう思った。

「あのブンブンという音には、何か意味があるはずだ。

あんなにブンブンいうんだから、意味がないはずがない。

ブンブン音がするのは、誰かがブンブン音を出してるからで、

ブンブン音をだすわけは、ぼくが知るかぎり、ただ一つ。ミツバチだからだ。」

それからプーさんはまた長いあいだ考えて言った。

「ミツバチであるわけは、ぼくが知るかぎり、ただ一つ。はちみつをつくるためさ。」

そしてプーさんは立ち上がって、言った。

「はちみつをつくるわけは、ただ一つ。ぼくが食べるためさ。」

それで、プーさんは木に登り始めた。

みなさんこんにちは。

リアルクリエイションの小島です。

冒頭の「プーさん」のお話ですが、みなさんよくご存知の

あのくまのプーさんです。

いや~プーさんは哲学者ですね。

いえ、この絵本を読む子供たちもそうでしょう。

こどもたちも日々、些細な疑問に自問自答を

繰り返しているのではないでしょうか。

太古の昔、自然現象を説明するために、昔の人はこう思ったそうです。

「炎が立ち上るのは、本来の居場所である空に届こうとするからであり、

石が落ちるのは、還るべき場所である地面に近づこうとするからだ。」

現在ではこういった考えはないでしょう。

炎は熱で上昇気流が発生し、暖かい空気が上へ・・・

石が落ちるのは、重力が・・・

こういった、科学的根拠に基づいて説明されます。

しかし、こういう現在の考えは、あくまでも知識であり、

自分で考え出されたものではありません。

 もし、私が暖炉や薪ストーブの営業マンだったら、

科学的な証明より、上の太古の人の考えたことを

キャッチコピーに選ぶでしょう。

何か魅力を感じるフレーズだからです。

話がそれました。

プーさんや子供たち、太古の人は

科学的知識がない中で、自分なりの自然のシステムの説明を考えだしているのです。

さて、今回のタイトルのシステムという言葉が出てきました。

このシステムというものは、意味としての大枠は「ルールを敷く」

ということだと思っています。

誰かがルールを考え、それを敷くことで、万人がそれに従う。

極端な話では、太陽が上り、沈み、夜は月を照らす。

人間が酸素を吸い、二酸化炭素を吐く。

その二酸化炭素を植物が吸い、酸素を吐く。

この絶対的なルールには誰も逆らえないでしょう。

人間はこの自然現象のシステムを観察から学び、

それを自分たちの生活に取り入れ、

新たなシステムを生み出し、進化してきたのではないかと思います。

ありとあらゆる仕事が、この「ルールを敷く」というシステムを作り出すことを

その役割としています。

たとえば、トイレの便器。

あの形は絶対的なルールとして全世界的に存在しています。

たとえば、コンセントのかたち。

たとえば、本のサイズ。紙のサイズ。

googleやapple、windowsに代表されるインターネットのシステム。

どこかの誰かが考え、それを便利と思いシステムが定着する。

こういうシステムの根幹はプーさんやこどもたち、太古の人のように、

考えることから始まります。

デザインは考えることだと前に述べました。

もちろん建築デザインもシステムを作り出すことを仕事にしています。

しかし、複雑怪奇なシステムではなく、もっとシンプルかつ原始的で可愛いものです。

たとえば、私がどこかのレストランに入ったとしましょう。

入口のドアを開けると、正面が壁です。

左を向くと、左も壁でした。

右を向くと店内が広がっています。

私は自然と右を向き、店内へ入っていきました。

そうですね。進行方向を創り出すシステムが

建築デザインにおける、その仕事と言って良いでしょう。

いわゆる間取りです。

部屋と部屋のつながりに、その真髄が表れます。

間取りだけではありません。

家具の引き出し、コンセントの位置、水栓の位置、

細かいところを上げるときりがありません。

きりがありませんが、根幹は人間の行動の誘導ということでしょう。

「ここに何か置いて、来訪者に右をむいてもらおう。

さて、何を置いて右をむいてもらおうか、

ベタに右向きの矢印でもつけるか(笑)

壁でもいいけど、少し圧迫感があるなぁ。

それとも、コンソールテーブルを置いて、上に花を飾るかな?」

こういった事を考える事が、建築のシステム作りになるんですね。

至極当たり前の事で、何も高尚なものでもなんでもないんですが(笑)


こういう写真では、そのシステムを垣間見ることはできないのが

この建築デザインの悲しいところですね。

システムというものは、体感しないとわからないものです。

これらの部屋のオーディオシステムはすごいものがあるのですが、

この写真を見ても、何もわかりませんね。

googleやiphoneのシステムの凄さがわかるのは

体感出来るからです。

つまり、システムというものは、体感するものありき・・・

ということですね。

しかし、考えている時点ではそのシステムを誰も体感できないのです。

もうこれは経験と勘でしか、システムの善し悪しの決断はできません。

そこが、難しい所です。

マンションのモデルルームも、そのシステムを体感するものです。

だから、非常に分りやすいですね。

デザイナーから見れば、

なんて分りやすいシステムなんだ・・・

と、マンションのモデルルームのシステムを初めて作った人に、

感嘆の想いを感じずにはおれません。

1/1ですからね。

これ以上の「システムを体感する」システムは、ないでしょう。

どんなにハイテクでも、体感しないとそのシステムの凄さは分からない・・・

人間が関わっている以上、根本は原始的と言わざるを得ませんね。

あらゆるシステムを考えている人も、

何をしているかと問われれば、

冒頭のプーさんと同じ原始的な事なのではないでしょうか?

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