デザインに心躍る日々

フリーディアマンションの外観やエントランスに生きたデザインを施す建築デザイナー
「リアルクリエイション」の中島氏が「人の笑顔を生み出すひらめき」をテーマに日々を綴ります。

「機能する」という事

2011年05月16日

唐突ですが、機能ってどういう意味ですか?

・・・と、質問をされて、そうそう明確な答えを返せる人はあまりいないでしょう。

世の中にあふれていて、よく使う言葉なのに・・・ニュアンスはよく分かるのに・・・

説明することが難しい・・・

という言葉は結構多いものですね。

 

こんにちは。リアルクリエイションの小島です。

「機能」とは「はたらき」や「役割」の事です。

辞書を調べると、こう書いてあります。

シンプルですね。ただの類義語でしかない気もしますが・・・

 

 

・・・根幹にある言葉は、もう説明のしようがない・・・ということなんでしょうね。

 

 

話がそれました。

今回お話したいのは、「機能する」とはどういう事なんだろうか?という事です。

 

 

最初に結論を書きます。

機能するという事は、形のない部分に意味がある。

という事です。

機能=穴・・・と置き換えてることもできます。

え?何を書いているんだ?そうお思いでしょう。

 

それは、例えばこういう事です。

水をいれるコップがあります。たとえば陶器でできたコップとしましょう。

コップの上端ギリギリまで陶器で出来ていたらどうでしょう。

言い方を変えると、中身がギッシリつまっているとしたら?

水を注ぐ穴がないという事ですね。空洞があるので、水が注げます。

つまり空洞のないコップがあるとすれば、それはただのコップのかたちをしたオブジェ・・・

と、いう事になります。

 

住宅だとどうでしょう。

家の中がギッシリ詰まっていたら、それは家の形をしたオブジェですね。

人はとても入れません。家具も置けません。

 

それでは、家具で考えてみましょう。

 机を見てください。

椅子に座ると、スッポリと下半身が机の下に入りませんか?

 

収納棚を見てください。

扉を開くと、中には空洞があるので書類を入れるバインダーや小物が入ります。

 

書類を見てください。

書類にパンチングできる穴が開いて、初めてバインダーに閉じることができます。

穴をあける穴あけパンチがなくて困る事は多々あります。

 

穴あけパンチを見てください。

2つのツメがガシャンと入るくぼみがありますね。当然です。

だからこそ紙に穴が開けられるというものです。

 

 

 

物質というものは、この「くぼみ」や「穴」を形づくるためにある・・・という事です。

物質のない部分に意味があるから、物質のある部分が存在している・・・という事ですね。

意識して、自分のまわりのくぼみや穴を探してみるのも、面白いものです。

ほとんどのものに意味のある穴やくぼみがあると思います。

 

 

ところで最近、機能があるけど、くぼみがないなぁ・・・と感じるものがあります。

 

 

 

それはスマートフォンです。

パソコンはキーボードのキーを押すと、反応があります。

先ほどの穴あきパンチと、いわば同じ動作ですね。

デジタルといいつつ、根幹の原始的要素が多分に含まれています。

しかし、スマートフォンは・・・

私はそういった意味でも、革新的なものだと思っています。

今までの歴史の流れから外れたもの・・・

そういう感じがします。

 

 

歴史の流れと言いますと

機能=穴という認識はいつからあったのでしょう。

 

 

実は紀元前6世紀には、こういった認識がありました。

こういう文献があります。

 

 

 

「三十の輻(ふく)は一觳(いっこく)を共にす。其の無に当たりて車の用有り。

埴(ち)を挻(せん)して以て器を為(つく)る。

其の無に当たりて器の用有り。戸牖(こゆう)を鑿(うが)ちて以て室を為(つく)る。

其の無に当たりて室の用有り。故に有を以て利を為すは、無を以て用を為せばなり。」

 

 

訳すとこうです。

 

 

「三十本の棒が一つの軸に集中して、車輪ができあがっています。

その軸の真ん中に穴があるから、車は動くはたらきをすることができるのです。

 

粘土をこねて陶器をつくります。

そこに空虚な空間があるから、陶器としての役割を果たせるというものです。

 

戸や窓を開けて部屋をつくります。

そこに部屋としての役割があるのは、空虚な空間があるからでしょう。

 

だから、形あるものが役に立つのは、

何もない空間や穴にその役割があるからなのです。」

 

 

 

中国の思想家「老子」の言葉です。

2500年以上前から、根本的な事は何も変わっていないんですね。

だからスマートフォンには、突然変異的なものを感じずにはおれません。

穴がないのに機能がある・・・

あくまで画面の中の機能ですが・・・

 

また話しがそれました。

皆さんもこれから住宅を建てたり、マンションを買われたり、店舗を持ったり、

様々な事で、建築に携わることも少なくないでしょう。

新聞の折り込みチラシでもかまいません。

色々な間取りを目にしますね。

平面図を見てみると、線が書いてあります。

重要なのは、線のない部分です。

という事に意識を持ってもらいたいのです。

今まで例を挙げたのは全て物質でしたね。

しかし、建築の場合は建てられたものを見て、体感して買う場合より

こういう平面図などの色々な図面やイメージのCGなどで決断しないといけません。

高い買い物です。

どこに意識を持っていくべきか、知っておいて損はないと思います。

 

 

 

線のない部分にどういった意味があるんだろうか・・・

こういう見方をすると、折り込みチラシも少し見え方が変わってくるのでは?

 

 

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