デザインに心躍る日々

フリーディアマンションの外観やエントランスに生きたデザインを施す建築デザイナー
「リアルクリエイション」の中島氏が「人の笑顔を生み出すひらめき」をテーマに日々を綴ります。

デザインの起承転結

2012年01月01日

新年あけましておめでとうございます。

 

 

リアルクリエイションの小島です。

 

 

新年早々の話題として取り上げたいのが、

デザインというものは何か?ということです。

 

 

以前にもデザインについて、色々と取り上げてまいりましたが、

今回は、建築設計に携わる人が、デザインをする場合に陥る「罠」

みたいなものについて書きたいと思います。

 

 

さて、私が先輩や師匠と呼べる方々から教わった事に、

「建築デザインの勉強をしたければ、建築デザインの勉強をしてはいけない。」

という矛盾した教えがありました。

 

 

これは、各ジャンルのデザインに携わる人々が、先輩から言われたことではないでしょうか?

おそらく20歳ほど年の離れた方たちではないかと勝手に推測します。

 

 

例えば、グラフィックデザインにかかわる人たちなら、

「グラフィックデザインの勉強をしたければ、グラフィックデザインの勉強をしてはいけない。」

や、

「フラワーアレンジメントを勉強したければ、フラワーアレンジメントを・・・」

「映像構成を勉強したかったら、・・・」

などなどです。

 

 

この「~を勉強したかったら~を勉強してはいけない」

この言葉は若いころに聞くと、とても混乱を招く言葉です。

正直、意味がわかりません。

上で書いた20歳年の離れた先輩というのがポイントになるのですが、

長くその世界のことばかりやっていると、その世界の常識や固定概念という

「魔物」と呼んでよいでしょう。そういった考えにとりつかれるようになります。

ですので、最高の状態と呼べるものは、

「ありとあらゆるものを学び、そしてそれらを全て忘れた状態」

という状態が最高の状態といえるでしょう。

 

 

少し話がそれましたね。

建築デザインを勉強したければ、建築デザインを勉強してはいけない。

と、先輩に言われた時、私はどうしたか・・・

 

 

言葉通り、建築デザインの勉強をせずに、小説や映画、お笑いや音楽など

いわゆるエンターテイメントと呼ばれるものに没頭しました。

そして、その先輩にこう言ったものです。

「建築デザインの勉強をするなと言われたので、私は映画や漫画を勉強しています。」と・・・

その先輩からは一言こう言われました・・・

 

 

「正解!」

 

 

 

これは、どういったことかと言いますと、

建築デザイナーなら建築デザインの勉強=固定概念の吸収

ということになります。

建築デザイナーの名前を知っているとか、

椅子の名前を暗記しているとかは、

そのデザイナーのすごさにはならないのです。

勉強しているということにはならないのです。

 

 

大事なことは、あらゆる事が一つのことに基づいて組み立てられているということです。

私は「起承転結」がそれに当たると思っています。

ものづくりの根幹です。

それを映画や音楽などエンターテイメントから、学びました。

「あ!これって同じことが建築でも言える・・・」

という気づきです。

 

 

私の場合まず「結」から浮かびます。

それは建築でいうところの

「座る」や「寛ぐ」といったところです。

「結」の状態をイメージします。

どういうソファに座って、どういう照明の光の中にいるのか?

どういうカーテンが風にたなびいているのか?

それからそれに収束していく

「起」「承」「転」を考えていきます。

住宅でいうと「起」がアプローチ

「承」が玄関

「転」がダイニングなど・・・

レストランで言うと。「結」が席についた状態ですね。

そこまでの物語を考えていくわけです。

エンターテイメントは人を喜ばせることです。

いわば「おもてなし」のテクニックです。

そのセオリーは、いくら教科書を読んでも学べないのです。

自分で発見しないといけませんね。

歴史小説ものを読んでも、戦略や権謀術数が私には建築デザインと似通っていると

思えるのです。

「こういう組み立てをすると、人の思考の裏をかけるんだ・・・」

などですね。

言っておきますが、

例えば映像の中に建物が出てきて、

「あ!このデザインもーらった!」

ということではありません(笑)

 

 

この製作者は、こういう意図をもって、この話を作っている

とか

この作曲者はこのフレーズを気に入っている

とか

この漫画家は難しい題材にチャレンジしたが、きちんとゴールできるんだろうか?

とか

そういった製作者の魂のこもった部分を見つけ、

きちんと説明できる。

こういったことが自分の作品にインスパイアされていくんですね。

ちなみに有名な漫画「ワンピース」の作者尾田栄一郎氏も

まず「結」が思い浮かぶそうです。

例えば、お坊さんが竜をぶった切る見開きの迫力ある絵ですね。

これが浮かぶので、その結末に向かう「お話」を考えるだけ・・・

宮崎駿氏もそうですね。

ストーリーなんかない状態で、頭に浮かんだシーンをひたすら絵コンテに書き綴っていく。

そのシーンをつなぎ合わせて話を作っていく。

 

 

上で書いた住宅やレストランの起承転結の話と似ているでしょう?

 

 

ですから、お客様や知り合いで、こういった「エンターテイメントのおもてなし」

や「嬉しい裏切り」を理解しているかたに会うと、

「あ!この人、建築デザインやってもすぐ出来ちゃうんだろうな!」

と、思ってしまいます。

実際出来ちゃうでしょうね。

 

 

先輩諸氏の言った

「建築デザインを勉強したければ、建築デザインを勉強してはいけない。」

ということが、非常に懇切丁寧な指導だったと最近よく思います。

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